早産予防を目的とした漢方薬

この記事の監修者
片山智子
漢方薬なごみ堂 / 漢方薬剤師
片山 智子
東京・横浜・札幌などで漢方薬の経験を積んで参りました。 女性薬剤師として、女性ならではのデリケートなお悩みをご相談ください。お身体の状態をよく伺った上で、あなたに合った漢方薬をご提案させていただきます。 なかなか相談できない…などと一人で悩まずに、一度ぜひご来店ください。

こんにちは。

漢方薬を服用し妊娠され

現在22週の妊婦さんです。

1か月ぶりの妊婦検診に行くと、

子宮頸管が短くなっており

なるべく安静にしておくようにと

注意を受けたそうです。

最近の様子を聞くと

運動不足にならないように

積極的に身体を動かしたり

通勤時も歩くようにしていたそうです。

そして、時々お腹が張る感じがしていたそうです。

お腹が張るということは、

子宮頸管にも圧力ががかります。

また、

貧血の改善に鉄剤を服用していたために

便秘になったり胸やけがするようになったと。

排便時に強く腹圧をかけたり、

胸焼けがひどくなるので

ガードル型の腹帯をしなかったりと

思いかえせば子宮頸管が短くなりやすい

生活だったようです。

鉄剤はあと二日で服用が終了するとのことで

便秘や胸やけはいずれなくなると思いますが、

必ず腹帯して

横になれる時は必ず寝るようにして頂きました。
そして、

漢方薬の対処法ですが

おなかの張りを予防するために

鎮痙のはたらきの芍薬、川芎、当帰の配された

当帰芍薬散

気虚による子宮や内臓下垂の改善の為

補気のはたらきの

帰脾湯を服用頂くことにしました。

それまでの処方は不育症への対策や

赤ちゃんの成長を考えた処方でしたが

安定期に入った事と

赤ちゃんの成長は順調という事でしたので

処方内容を早産予防に切り替えての漢方薬になりました。

以前も双子ちゃんを妊娠された妊婦さんが

子宮頸管が短くなったため

早産予防を目的に漢方薬を服用頂き

目標とする週数までお腹にいてくれて

可愛い双子の赤ちゃんをご出産されました。

今回のこのお客様も

37週以上の正産期でご出産されますよう、

お祈り申し上げます。

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