不眠症
「最近、なかなか寝付けない」「途中で目が覚めて再び眠れない」など、不眠症で悩んでいませんか?不眠症は睡眠の質を低下させ、日中の倦怠感や集中力の低下を引き起こします。また、放置すると情緒不安定やストレスの原因にもなりかねません。病院での治療・診療を行う以外の選択肢があることをご存知ですか。診察を受けている方もぜひこの記事を見てみてください。
漢方薬は、自然由来の生薬を活用し、体質を整えることで、不眠症の根本改善を目指します。この記事では、不眠症の原因、漢方薬による対処法、そして具体的な改善事例をご紹介します。自然な睡眠を取り戻し、日々の活力を取り戻しましょう。
Contents
1.なかなか寝付けない、不眠症に!体質改善で漢方を活用しよう。
不眠症になると、なかなか寝付けず、寝ていても眠りが浅く、途中で何度も目が覚める、朝早く目が覚め、再び寝ることができない、といった状態です。
そのため、休息を十分にとる事が出来ず、睡眠障害から次の日の仕事や活動で集中力がおち、生活の質が損なわれます。また睡眠がとれなくなると、脳が休む時間がないために、気分が落ち込みやすくなったり、イライラしやすくなったり、情緒不安定になりやすい傾向となります。
心療内科や精神科で睡眠導入剤や安定剤を処方され、服用して眠っているという方もあると思いますが、次の日に眠気が残ったり、寝れてはいるが、熟睡感が無いなどという方もあり、なるべく自然な状態で睡眠に入りたいという希望のお声も多く聞きます。
漢方薬を服用することで、脳をリラックスさせて、自然に眠りに入れるように改善していく事が可能です。
こんなお悩みありませんか
※寝付くのに一時間以上かかるようになった。 ※途中で目が覚めて、それからしばらく眠れない ※いろいろ考えてしまい、目がさえて眠れない。 ※もっと寝たいのに朝早く目が覚めて、それから再び寝付くことができない。 ※睡眠導入剤や安定剤を服用し寝ているが、なるべく飲まなくても寝れるようになりたい。 ※更年期にはいり、イライラや落ち込みに伴い、寝れなくなった。 ※病院に入院したことを機に眠れなくなり、退院してからも薬を飲まないと寝れなくなった。 ※出産後、不眠になり、それが今も続いている。 ※仕事のストレスから、眠れなくなった。 ※不眠症で次の日に身体がきつい。 ※疲れやすく、集中力が落ちた。 |
このように不眠症で寝れないこともつらいですが、寝れないことによる様々な弊害が生じるようになります。
漢方薬を服用することで、脳をリラックスさせて、自然に眠りに入れるように改善していく事が可能です。
2.不眠症になる原因
家庭環境の変化や、仕事に対するストレスがかかると、いつもそのことばかりを考えて、眠りにつくことができないという方もいらっしゃいます。
交代制勤務や、時差などで体内リズムが乱れて不眠症になる方もいます。
また女性の場合は、生理周期や、更年期障害など、ホルモンバランスの変化に伴い、眠れなくなるという方もおられます。
女性で特に多いのが、出産後に不眠や、不眠に伴い鬱症状が出る方です。原因は、出産や授乳、赤ちゃんのお世話で、ホルモンや自律神経のバランスが崩れたことが原因と思われます。
不眠症は長引くと、いろいろな病気の誘引にもなりますし、生活の質も下がってきます。
3.漢方の対処の仕方、「気・血・水」について解説
東洋医学では、 身体の構成要素を 「気」「血」「水」に分けて考えます。
「気」は 体の生命エネルギー の ようなものです。
「血」や「水」 を巡らしたり体を温めたり 色々な外邪(ウイルスや病気)といったものから守る力です。気の不足した状態を「気虚」と言います。気虚になると、免疫力が低下し、疲れやすくなったり、細菌感染などにかかりやすくなります。また身体を温める機能の低下から、身体が冷えやすくなります。
ストレスがかかり気がうまく流れず滞った状態を「気滞」と言います。気滞になるとリラックスできず、イライラしやすくなり、不眠症の原因になります。
「血」は身体を滋潤し必要な 栄養素を運んだり、 ホルモンのバランスに影響します。
「血」の流れが悪い状態を「お血」と言います。「血」が不足した状態を「血虚」と言います。血の不足の血虚になると脳がリラックスできず不眠症の原因になります。
出産後の不眠症やうつ症状は、血虚によるものが多いと考えられます。
「水」は 血液以外の液体を表します。
「水」が滞った状態を「水滞」や「痰湿」といいます。水が身体の中で停滞してしまう事で、むくみやすくなり、身体が冷えやすくなります。
女性で冷え性の方は、身体が冷えて眠れない、足が冷えて寝れないといった方も見受けます。
「気虚」「気滞」「お血」「血虚」「水滞」「痰湿」
などの体質を「証」といい、その証により、漢方薬での改善処方が決まります。
「気虚」の改善の漢方薬は「補気剤」 「気滞」の改善の漢方薬は「理気剤」 「お血」の改善の漢方薬は「活血剤」 「血虚」の改善の漢方薬は「補血剤」 「水滞」の改善の漢方薬「利水剤」 「痰湿」の改善の漢方薬は「化痰剤」です。 |
また「気滞」や、「お血」、「水滞」などの要因が1つでも、気・血・水はお互いに影響しあうため、気滞、お血、血虚などが同時に発生している方もいらっしゃいます。
例えば、更年期になり、生理が不順になり始め(お血、血虚)イライラやおち込み(気滞)がひどくなり、それと共に不眠症になった、といったお悩みの方の改善には
(気滞)を改善する「理気剤」
(お血)を改善する「活血剤」
(血虚)を改善する「補血剤」が必要になり、
理気、活血、補血剤の配合された漢方処方が適した漢方薬となります。
どのような働きの生薬(活血剤なのか、補血剤なのか、理気剤など)から構成されているかで、漢方薬の特性が決まってきます。
不眠症があるという事は、「血虚」や「気滞」がある可能性が高いと考えますが、それに付随して、気虚や水滞の要因がないかなどを詳しくお話を伺い、改善の為の漢方薬を決め、それを服用することで不眠症の速やかな治癒につながります。
4.不眠症の改善が期待できる漢方について
柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
精神神経症状の改善薬として、精神不安や高血圧の随伴症状、神経症、更年期障害などに用いられます。
加味帰脾湯(かみきひとう)
補気剤と補血剤から構成された気血双補剤の漢方薬です。消化器のはたらきを助けながら「血(けつ)」を増やし、気持ちを落ち着かせることで不眠を改善します。睡眠障害以外にも、不安感、夢が多い、焦燥感といった症状のある方に効果があります。
抑肝散(よくかんさん)
怒りっぽい、興奮しやすい、イライラするなどの精神症状に伴う不眠に効果が期待できます。
高齢者でイライラして、眠れないなどの症状の方に適しています。
大柴胡湯(だいさいことう)
疏肝解鬱剤、理気剤から構成されているため、イライラして、眠れない、ストレスが強くて眠れないといった方に適しています。便をやわらかくする生薬が配合されているため、便秘気味の方向への漢方薬です。ストレスの改善や便秘の改善によっても不眠の解消につながるとされています。
酸棗仁湯(さんそうにんとう)
精神的に疲労し、夢が多く、熟睡感のない方に適しています。
5.漢方のちからで体質改善、服用のポイントと注意点
漢方薬は自然由来の生薬でできているため、副作用も少なく、安心して服用いただけます。
漢方薬を効果的に服用するためには、自分の体質に適した処方を服用することが大切です。そのためには漢方専門の薬局で問診を受けることが大切です。詳しく症状や体質を伝え、最も適した漢方薬を服用しましょう。
漢方薬は毎日継続して服用することで、体質を改善し、不眠症、睡眠障害を改善します。
なごみ堂ではお客様の今までの病状の経過や、自覚症状、体質などを詳しくお伺いし、お客様の不眠症の改善に適した漢方薬をお選びします。
クリニックや病院などで処方された薬と漢方薬を、併用することもできます。その場合は薬剤師にご相談ください。
6.不眠症の具体的な改善事例
事例(男性)35歳
発症時期:3年前より仕事のストレスで眠れなくなってきた。不眠以外にも、イライラや不安感、倦怠感、動悸、やる気が出ない、といった症状もある。メンタルクリニックに通い、睡眠導入剤や安定剤を服用しながら、仕事を続けている。
処方後経過:漢方薬を服用開始して、2週間くらいで、倦怠感や不安感などが軽くなってきた。
一か月経過で、夜11時過ぎると睡眠導入剤を服用しなくても、眠くなるようになってきた。試しに飲まないで寝たら寝れたので、それ以来導入剤は飲んでいない。
現在の状態:イライラや不安感などもなくなり、安定剤も服用していない。夜は睡眠導入剤を服用しなくても普通に寝れる。
一時は休職も考えていたが、体調が回復したので、通常勤務が出来ている。
事例(女性)62歳
発症時期:5年前より親族が亡くなった事がきっかけで不眠症になった。睡眠導入剤を服用して入眠するようになり、少しづつ薬の量が増えていった。そのうちに、めまいや動悸などの症状が出るようになり体調が悪くなってきた。病院を転々としたが原因がわからなかった。睡眠導入剤をやめてみたら、症状は治まってきた。その代わり、寝付くのに3時間以上かかり、日によっては、うつらうつらするだけで、ほとんど寝れていない日もある。
処方後経過:漢方薬を服用開始から一か月で、一週間のうち、4日くらいは30分くらいで寝付けるようになった。寝れた翌日は身体も頭もすっきりして気分がいい。
現在の状態:漢方薬服用開始から3か月経った現在は、布団に入ってしばらくすると寝付けるようになり、体調もいい。頭が以前よりもすっきりしているので、もの忘れも以前より減った気がする。
7.まとめ 福岡で不眠症の症状に悩んだら
不眠症になると、今日も寝れないかもしれない・・・というストレスや、翌日の倦怠感、意欲低下、集中力低下など、日常生活にいろいろと支障をきたす原因となります。病院やクリニックで、導入剤などの薬を飲んで睡眠をとっているが、なるべくそういった薬を飲まずに、眠りたいといった声もよく聞きます。
漢方薬は自然由来の生薬から構成されており、安心して服用できます。
気持ちをリラックスさせ、自然に眠れる身体に導きます。
効果的に漢方薬を服用するためには、漢方薬専門の薬局で、詳しく症状や体質を伝え、自分に合った漢方薬を選ぶことが大切です。
なごみ堂薬局では、不眠症の発症時期や、その要因、現在の症状や体質などを詳しくお話をお伺いし、お客様に適した漢方薬をお選びしています。お電話でのご予約も受け付けています。
遠方でご来店できない方や、忙しくてお時間の無い方は、お電話でのご相談で、漢方薬を配送することもできます。
不眠症でお悩みの方は、是非一度ご相談ください。
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