29Apr
こんにちは
お客様に処方する漢方薬の中で
私のお気に入り処方のひとつに
温胆湯(うんたんとう)
があります。
前にも言いましたように、
お客様の証に(体質や状態)
にあっていることが前提の話ですが。
温胆湯は痰湿(たんしつ)といって
身体にとってあまりよくない水分を
排出する化痰剤(かたんざい)
の代表処方です。
また化痰だけでなく、ストレスにもいい
理気剤も配合され、
漢方で良く聞かれる
気・血・水
で言うところの、
気・水
のめぐりが悪い為におこる不調
を改善してくれるわけです。
効能効果には
「胃腸虚弱者の不眠・神経症」
とありますが、
それにこだわらず、
気・水に起因する病気や体調不良には、
効果ががあります。
例えば痰湿が原因と思われる、
メニエルなどです。
メニエルとは過剰水分が三半規管のリンパ液を増加させることに
よりおこると考えられますので
その過剰水分を身体から排出することで
改善をはかります。
また不妊症の方で
①排卵が遅く、
②または無排卵、
③基礎体温が低い方
④ギザギザの方、
⑤おりものが多い方
最近若い方に増えている
⑥多囊胞性卵巣症候群の方に
活血剤(血液の滞りを改善する漢方薬)
組み合わせて使います。
(多囊胞性卵巣症候群の方は
①~⑤タイプが多いとも
いえます。)
多囊胞性卵巣症候群は
中医学では
未熟卵胞が閉鎖して起こる多囊胞を痰湿と考え
その痰湿により血流が悪くなり排卵をさまたげる
と考えます。
そのため化痰剤と活血剤を処方することが
多くなります。
温胆湯+活血剤の組み合わせは
気・血・水
すべてを網羅している
ともいえます。
不妊症の方に温胆湯を服用していただくと
婦人科系の症状以外にも
胃の調子がよくなった、
むくみが減った
気持ちが楽になり、よく寝れる様になった
という方が多いです。
理気剤+化痰剤が効果を発揮してくれてます
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