17Oct
こんにちは(^^♪
久しぶりのお気に入り処方は
薏苡仁湯(よくいにんとう)です。
中医学における「痺症」
はリウマチや慢性関節炎、坐骨神経痛、頚椎症、
五十肩、痛風、神経痛などによる痛みや痺の事ですが
薏苡仁湯は
湿痺(湿邪が原因でおこる痛みや痺れ)
に用いる処方です。
湿痺の特徴として
関節の腫れや重い感じがあり
水が溜まるなどの症状があることも。
痛みの場所が動くことあまりなく、
固定性。
薏苡仁湯は
薏苡仁、蒼朮が組織間の水分を血中に吸収し
麻黄、桂枝、当帰が温め血行を促進し、
芍薬が鎮痛鎮痙にはたらく。
また薏苡仁は消炎のはたらきがあり
寒熱錯雑で冷えはあるが
患部は熱を持っているような場合も
対応できます。
以前70代の女性が
膝の痛みでご相談に来られました。
整形外科で痛みどめが処方されているが
痛みはあまり改善されず
痛みどめを継続して服用すると
胃の調子も悪くなるとのこと。
正座もできず、階段の上り下りがきついと。
そこで薏苡仁湯を服用頂いたところ
少しずつ痛みが楽になり
6か月服用で普通に歩いたり
階段の上り下り
正座もできるようになりました。
薏苡仁湯は胃腸が弱い方や
高齢の方でもあまり負担なく服用出来ることも
使いやすい処方といえますね。