産後うつと第二子不妊のご相談

この記事の監修者
片山智子
漢方薬なごみ堂 / 漢方薬剤師
片山 智子
東京・横浜・札幌などで漢方薬の経験を積んで参りました。 女性薬剤師として、女性ならではのデリケートなお悩みをご相談ください。お身体の状態をよく伺った上で、あなたに合った漢方薬をご提案させていただきます。 なかなか相談できない…などと一人で悩まずに、一度ぜひご来店ください。

 

第2子妊娠希望のご相談がありました。

妊娠希望もありましたが、第一子をご出産されてあと、産後うつがひどかったそうです。

一旦落ち着いたが、第二子を希望して、不妊治療を始めたら、病院から処方されたホルモン剤が、

その方には合わなかったらしく、倦怠感がひどくなり、精神的にも不安定になり、

先生に相談したらホルモン剤の服用は、中止になったそうです。

子供は授かりたいが、治療をすると心身ともにきつくなり、

どうしたものかと、ご相談に来られました。

お一人目のお子さんが、2歳2か月になるまでまで授乳をしていたという事も

産後うつのきっかけになったのではないかと感じました。

授乳期間があまりにも長すぎいると、血が消耗され、

心血虚となり、気分が落ち込みやすくなったり、不安感や、不眠といった症状が出やすくなります。

また月経量が第一子の時に妊活していた時よりも減ってきた、治療をしているレデイーズクリニックで子宮内膜が薄いと言われている、

といった事からも、血虚の状態が、ホルモンや自律神経に影響して体調を崩されていると感じました。

まずは漢方薬で、自律神経やホルモンのバランスを整えて、妊娠しやすい身体作りをすることから始めましょうと提案させて頂きました。

漢方薬は補血剤や、理気剤、疏肝解鬱剤を服用いただき、精神的に安定してきて、

生理の量や、内膜のの厚さも、10mm前後に戻ってきました。

漢方薬服用開始から、8か月で自然妊娠されました。

このことからも、産後のお母さんの体調管理はとても大切という事がわかります。

妊娠出産授乳は、母体にとっては大変な負担で、血虚になりやすく、

第2子不妊や産後うつの要因にもなります。

漢方薬の補血剤を服用するなどの対策をしたり、

血を補う食事、たんぱく質や、鉄分などをしっかりとり、

睡眠不足にならないよう赤ちゃんが寝ている時は、なるべく自分も一緒に寝る、

ご主人や家族や友達などに、心境を語り、気持ちを一人で抱えこまないようにしましょう。

出産後は、赤ちゃんのお世話で、いっぱいいっぱいになり、お母さんのケアは、二の次になりがちですが、

お母さんがこれからずっと元気でいるためにも、産後の母体のケアも大切にしましょう。