1Dec
「冷え性で手足が冷たく、夜もなかなか眠れない」
「夏でもエアコンで体が冷えて不調になる」
そんなお悩みをお持ちではありませんか?
冷え性はただの体感の問題ではなく、身体全体の機能の乱れや血流障害、自律神経やホルモンバランスの崩れによって引き起こされることが多く、放っておくと免疫力の低下や婦人科系のトラブルなどさまざまな体調不良の原因になります。
本記事では、冷え性の種類とその原因を中医学(漢方)の視点から解説し、タイプ別に効果的な漢方薬や日常生活で取り入れたい冷え対策をご紹介します。
体質に合ったケアで、冷えに悩まない快適な毎日を手に入れましょう。
1.冷え性とは?|女性に多い“つらい冷え”の正体
多くの女性のお悩みの冷え性は、身体が冷えやすく、特に手足などの末端が常に冷たいと感じる状態です。冷えという現象は体表面のようにみえますが、体内の機能全般や、血流、自律神経、ホルモンなど様々な要因が影響しておこります。
そして冷えは冬場だけでなく、夏の冷房による、冷えも多くの方のお悩みです。
また男性に比べて女性のほうが冷えを感じる原因は、男性より筋肉量が少なく、熱発生が少ないことや、月経周期によりホルモンの影響でむくみが生じ、冷えやすい、などが考えられます。

2.冷え性のタイプ分類|あなたの冷えはどのタイプ?
◯末端型冷え性:手足が特に冷たい
◯内臓型冷え性:下腹部が冷たい・便秘や下痢、下腹部の痛み、頻尿、生理痛
◯全身型冷え性:身体のエネルギー不足による慢性的な冷えや倦怠感、
◯冷えのぼせ:下半身は冷えるが上半身や顔はほてる。
3.漢方(東洋医学)からみた冷え性の原因とは?
中医学では冷え性は体内の(気、血、水)のバランスの崩れや五臓(肝、心、脾、肺、腎)の機能失調の表れとらえその根本的な病因を改善し、身体の機能を正常化し、冷え性を体質から改善します。
冷え性の多くは以下のタイプに分類されます。
◇「陽虚」タイプ
身体のエネルギーである「気」の「温煦(身体を温める)」はたらきが低下した状態を陽虚といい、身体全体の機能低下とともに冷えを生じる。女性や高齢者に多い。
◇「気血両虚」タイプ
身体の濡養作用(栄養や滋養)である「血」と機能である「気」が両方低下した
状態。女性は月経や、出産や授乳などで、気血不足になりやすい。
◇「お血」タイプ
血流障害や血液の粘稠度増大により、抹消血流不足による冷えが発生し、逆に上半身は熱感を感じる、のぼせ冷えの現象が起きることもある。
◇「痰湿」タイプ
身体に余分な水が停滞することにより、熱産生が妨げられ、冷えを強く感じる。
消化管内に水がたまり、腹痛や下痢などの胃腸症状が起こる。
また痰湿が上半身にたまると、めまいやふらつき、頭痛などが発生する。
このように冷えが生じる要因は様々です。また症状が慢性化している方は、これらのタイプが組み合わさって、慢性化している場合もあります。
西洋医学では冷え性は病気ではないため、対処が難しいですが、東洋医学の漢方薬はこれらの要因を改善する事で、冷え性を体質から改善していきます。

4.冷え性改善に使われる漢方薬の一例
当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)
「血」を補い、冷えを改善する、温める働きの生薬から構成されているため末端の冷えや、しもやけに有効。
冠元顆粒(かんげんかりゅう)
丹参という生薬が配合されているため「お血」タイプに効果がある。毛細血管の血流改善のはたきから、冷え以外にも頭痛や肩こりにも効果がある。
苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)
身体に水をためやすい「痰湿」タイプの改善に適している。めまいやむくみ、身体が重だるく冷えを感じるかた。
真武湯(しんぶとう)
「陽虚」タイプ。身体のエネルギー不足で、身体が冷える方。利水の効果もあるため、冷えて下痢もしやすい方に効果がある。
これらの漢方薬を組み合わせて服用いただく場合もあります。
服用の際は漢方薬専門の薬剤師に相談し、服用を開始してください。

5.日常生活でできる冷え対策もあわせて
◯食事は冷たい食べ物、飲み物は控えるようにし、タンパク質やビタミンミネラルを多く含んだ食事をとる。生野菜や果物は身体を冷やす性質があるため、野菜は葉物よりは根菜類をとるようにし、果物は過剰にとりすぎないようにする。
◯筋肉は熱産生を促進します。また下半身の筋肉は、血流改善につながります。ウォーキングや軽いジョギングなどを生活に取り入れるようにしましょう。
◯入浴はシャワーだけでなく湯船につかり、身体の芯まで温めるようにしましょう。
◯ストレスとの関係
ストレスがかかると、交感神経が優位となり、血管が収縮し血流が悪化し、冷えを生じます。ストレスをうまくコントロールできるよう生活習慣を見なおしましょう。
6.冷え性を放置すると起こる不調とは?
冷えは万病のもとともいわれます。
その理由は体温が下がると免疫力が低下し、感染症などにかかりやすくなります。また内臓が冷えると、消化酵素が働きにくくなり、消化不良などの原因になります。
冷えによる血流悪化は、肩こりや頭痛、慢性疲労の原因になります。婦人科系疾患の要因となり、生理不順や生理痛を悪化させ、子宮筋腫や子宮内膜症の原因ともなります。
このように身体が冷えることはいろんな病気の誘因になりえます。
逆に言えば冷えのない身体は、いろんな病気の予防につながり、健康な身体を取り戻すための必須条件です。
7.あなたに適した漢方薬を選ぶには?
冷えの原因やタイプは人によって様々です。
自分の体質や冷えのタイプに合わせた改善方法をとることが大切です。そのためには漢方薬専門の薬局で、詳しく症状や体質を伝え、自分に適した漢方薬を服用する事が大切です。
持病などがあり、病院で処方された薬を服用されている場合は、飲み合わせなどもありますので、担当薬剤師にお伝えください。
8.改善事例
27歳女性
<<ご相談内容>>
身体の冷えと生理不順、生理痛がひどいと相談に来られた。
仕事をするようになった23歳のころから、生理が不順になり、それとともに、冷えを感じるようになり、生理痛もひどくなってきた。生理痛がひどいときは市販の解熱鎮痛薬を服用するが、最近は薬の量が増えてきた。
解熱鎮痛薬を飲むと、余計に冷える気がして、あまり飲みたくないが仕事を休めないので飲んでしまう。
仕事のストレスもあり、生理不順も気になっていたので漢方薬で改善したいと相談に来られた。
<<漢方薬服用後>>
漢方薬は血流改善の活血剤と、ストレスを改善する、理気剤を服用いただいた。
服用から一か月で冷えは以前より改善された。生理痛は鎮痛薬を飲まなくても、過ごせるくらいに改善された。漢方薬服用から、3か月経過で生理も28日から29日周期で順調になった。
59歳女性
<<ご相談内容>>
手先や足先が冷えて、冬になると必ず、しもやけができる。家事で水仕事の時はゴム手袋をしているが、しもやけになる。
ひどい年は耳にもしもやけができる。
<<漢方薬服用後>>
漢方薬を服用し始めて、手や足の先があまり冷えを感じなくなった。いつもは12月になるとしもやけになり始め、春まで続くが、今冬は1月、2月もしもやけにならずに済んでいる。
41歳男性
<<ご相談内容>>>>
自営業で屋外での仕事が多く身体が何時も冷えている。めまいやふらつきも時々ある。頭がぼーっとしてきて、集中力がなくなる。おなかを壊しやすく、冷えると下痢する。身体を使う仕事なので、集中力が途切れると危険なため、冷えとめまい、胃腸を改善したいとご相談に来られた。
<<漢方薬服用後>>
漢方薬は、「陽虚」の改善の補陽剤と、めまいふらつきがあることから、「痰湿」をとる、化痰剤を服用いただいた。
漢方薬を服用するようになり、手足の冷えはずいぶんよくなった。服用開始から2週間経過で、めまいやふらつきも改善され、頭がぼーっとしたり、頭痛がすることもなくなった。おなかの調子も良い。
9.まとめ|冷え性に悩んだら、まずは体質を見直して
冷え性と一言で言っても、末端が冷えるのか、胃腸が冷えるのか、むくんで冷えるのか・・・などタイプは様々です。また、原因は「お血」など血流障害によるものか、「痰湿」などむくみによるものか、「陽虚」などのエネルギー不足によるものか、など原因も様々です。漢方薬での冷え性の改善は、原因や冷え性のタイプを見極め、根本から改善していきます。
漢方薬は自然由来の生薬から作られており、長期間の服用も安心です。
そして身体の冷えを根本から改善する事は、免疫力の向上や、今後の病気の予防にもつながります。
生活習慣の改善と漢方薬での体質改善で、冷えのない健康的な身体を手に入れましょう。
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