冷えを改善する不妊治療!漢方薬局の妊活について紹介

この記事の監修者
片山智子
漢方薬なごみ堂 / 漢方薬剤師
片山 智子
東京・横浜・札幌などで漢方薬の経験を積んで参りました。 女性薬剤師として、女性ならではのデリケートなお悩みをご相談ください。お身体の状態をよく伺った上で、あなたに合った漢方薬をご提案させていただきます。 なかなか相談できない…などと一人で悩まずに、一度ぜひご来店ください。

「冷えを改善すると妊娠するって本当?」

「どうして冷え対策をすると妊娠できるの?」

と考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

体が冷えると不妊になるのは、血行が滞り、体に必要な酸素や栄養素が隅々にまで行き渡らなくなるからです。冷え性改善の為に軽い運動をする、栄養バランスの良い食事を摂る、身体を温める食材を積極的にとる、リラックスして日常生活を楽しむなどの方法を実行しましょう。

 

この記事では、冷えで不妊になる理由、冷えを改善する方法、冷え性を改善する漢方薬について、解説します。この記事を読むと、冷えを改善して妊娠しやすい体になる方法が分かります。

冷えで不妊になる理由

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冷えは妊活の大敵です。体が冷えると血行が滞り、体に必要な酸素や栄養素が隅々にまで行き渡らず、またホルモンバランスが崩れやすくなり、妊娠の妨げになってしまうことがあるからです。具体的には、月経周期が乱れたり、月経痛を起こしたりといった症状があらわれることがあります。

 

冷えは一見すると、軽くて単純な悩みで、自覚している女性も多いため、軽視されがちです。しかし「冷えは万病の元」とも言われ、放置すると不妊以外にもさまざまな病を招くことになる症状です。また妊活していなくても、生理周期の乱れや生理痛は不快なものなので、妊娠希望の有無にかかわらず放置せず、何らかの対処をした方が良いでしょう。

 

冷えを改善する方法4つ

ここでは漢方の養生法(健康を維持・管理して長寿を全うする方法)を中心に冷え対策を紹介します。

 

1.軽い運動をする

運動は全身の血行を良くするので、筋肉での熱発生に役立ちます。健康な大人では一日8000歩以上の運動量が必要といわれています。

 

外での運動は苦手な方も、現在では家でできる環境が整っている時代です。オンライン配信の動画ではラジオ体操、椅子や階段など家にあるものを使ってできる体操や筋力トレーニング、こりをほぐして柔軟性を高めるストレッチなどが紹介されています。このようなものを活用して「体を動かす」だけでも十分に効果的です。

 

屋外でできる運動としては、ウォーキングやランニング、サイクリングがあります。外での運動は、景色を楽しみながらできるので、飽きずにできるというメリットがあります。

時間がないという方は階段を使う、買い物は歩いていくなど日常生活を工夫してみましょう。

 

2.栄養バランスのよい食事を摂る

体温の維持には、炭水化物や肉類、野菜類を使った栄養バランスの良い食事が欠かせません。また、体を温める食材を積極的に使うという方法もあります。体を温める食材の例としては、以下のものがあげられます。

 

  • 玄米や黒糖など未精製の食材
  • 寒い地域で生産される食材や冬が旬のもの(根菜類)
  • にんにく、しょうが、大葉、ネギなど身体を温める食材
  • 納豆や味噌などの発酵食品

 

一般的な食事を摂っている場合、生み出せる熱量は消費エネルギーの10%ほどに相当するといわれています。体を温める食材を活用しながら、必要に応じて補食も取り入れ、体の内側から熱を生み出せる習慣を作るようにすると良いでしょう。

 

3.リラックスして楽しむ

ストレスは精神的なダメージがあるばかりでなく、体熱発生システムにも悪影響があり、冷え症になりやすくなります。リラックスしたり、楽しんだりという精神状態を大切にして、冷えを遠ざけてしまいましょう。

 

リラックスして楽しむには好きなことをするのが一番ですが、すぐに思い浮かばない場合には、毎日欠かせない入浴時間の工夫をおすすめします。入浴時間の工夫としては、以下のものがあります。

 

  • シャンプー類を何種類か準備して、その日の気分で選び好きなもので洗う
  • シャワーだけでなく湯船につかり、入浴剤はリラックスできるものにする

 

自分の好きなことを基本に考えます。自分で選ぶというだけで、楽しめます。

 

4.冷え性に効く漢方薬を飲む

西洋医学では病気として扱われない冷えも、漢方では得意分野です。漢方では、体温調節機能が何らかの理由で妨げられたり、機能低下が起きたりしているときに冷え症が起きていると考え、対処します。しかし冷えの原因を自分で知るのは困難な場合がありますので、漢方薬を選ぶときには、漢方薬局の薬剤師に相談しましょう。問診から冷えの原因を探り出してくれます。

 

冷え対策については以下の記事でも説明していますので、読んでみてください。

 

冷え性を改善する漢方薬4つ

同じ冷え性でも、人によって、冷えの症状や体質は違います。漢方薬を選ぶ場合には、漢方薬局の漢方薬を専門に学んでいる薬剤師に相談しましょう。

 

ここでは冷え性を改善する漢方薬を4つ紹介します。

 

当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

当帰芍薬散は、水分代謝促進作用と滋養強壮作用を併せ持つ漢方薬で、妊活でも多く使われる漢方薬です。食生活の乱れや運動不足などで低下した熱産生力を高めて冷えに負けない体づくりをして、冷え症を解消します。また停滞している水分を、体外へ排泄させ、むくみも改善します。

芎帰調血飲第一加減(きゅうきちょうけついんだいいちかげん)

血流を良くする活血剤、血液を補う補血剤、ストレスを上手く流せるようにする理気剤などがバランスよく配合されており、血流が良くなることで、冷えが改善されます。

温経湯(うんけいとう)

生理不順や生理痛、おりものが少な過ぎる方、更年期障害、不眠、神経症、湿疹、足腰の冷え、しもやけによく使われる漢方薬です。
手足はほてるけれど、お腹が冷える方におすすめです。
血行を良くすることで冷えを緩和してくれます。

逍遙散(しょうようさん)

精神的ストレスで交感神経が優位となり、血流が低下し、冷えが悪化する原因となります。逍遥散は自律神経のバランスを整え、血行を良くし冷えを改善します。気分をリフレッシュしながら、体の調子を整える働きがあるので、イライラや不安のある人に向いています。

苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)

体に「水」が多いために冷えてしまう場合もあります。水分の代謝異常が原因の場合に適している代表的処方が苓桂朮甘湯です。水分の代謝異常があると、全身的な冷え症や頭痛、めまい、動悸、疲れやすいなどの症状が出るほか、体液の流れの調整もうまくいかないので、寒気やむくみが起こります。

参馬補腎丸(じんばほじんがん)

生殖機能の低下の原因である腎虚の改善と冷えの改善に効果があります。
鹿茸(ろくじょう)という動物生薬が配合されている為、温める効果が優れています。

八味地黄丸(はちみじおうがん)

四肢の冷えの他に、疲れやすい、腰の痛みがある場合には、八味地黄丸がおすすめです。八味地黄丸には「腎」の陽気を補い、温めることで血の流れと水液代謝を改善して、さまざまな症状を和らげるはたらきがあります。

まとめ|冷えを改善する不妊治療!漢方薬局の妊活について紹介

この記事では、冷えで不妊になる理由、冷えを改善する方法、冷え性を改善する漢方薬について、解説してきました。

 

身体が冷えると血行が滞り、体に必要な酸素や栄養素、ホルモンが隅々にまで行き渡らなくなるので、妊娠の妨げになる可能性があります。軽い運動をするなどの方法を実行して、必要があれば冷え性に効く漢方薬も飲みましょう。冷え性が改善する可能性があります。

 

漢方薬を選ぶ場合には、病名ではなく証(体質や症状の状態)に合わせて選ぶのが正しい方法です。自己判断して選ぶことなく、漢方薬局の漢方薬専門の薬剤師などに相談してください。漢方薬は妊娠しやすい身体づくりにも役立ちます。そのためタイミング法や人工授精、体外受精などの医師の診察による治療と併用しても、効果が期待できます。不妊でお悩みの方は子宝薬局のなごみ堂薬局まで、ご相談ください。

 

なごみ堂薬局の店舗は福岡市ですが、地方発送もしています。なかなか妊娠出産に至らない原因は人それぞれです。相談の中で要因をみつけて、改善のための漢方薬を提案します。何でも話してみてください。なごみ堂漢方薬局で妊活を良い流れに変えましょう。