24Aug
夜尿症とは?おねしょとの違い
夜尿症とは、5歳以降になっても月1回以上の夜間尿失禁が6ヶ月以上続く状態を指します。乳幼児期の「おねしょ」は成長過程の自然な現象ですが、5歳を過ぎても続く場合は医学的に夜尿症と分類されます。
成長とともに自然治癒することもありますが、長引くと修学旅行への不安や子どもの自信喪失、ご家族の負担につながるため、早めのケアが大切です。

夜尿症の主な原因
夜尿症は複数の要因が複雑に絡み合って起こります。
夜間多尿:睡眠中の抗利尿ホルモン分泌が少なく、夜作られる尿量が多い
膀胱容量の小ささ:夜間に尿を十分に溜められない
睡眠の深さ・自律神経の未発達:尿意を感じても目を覚ませない
体の冷え・ストレス:緊張や冷えにより自律神経が乱れ、排尿コントロールが不安定になる
成長の個人差:身体機能の発達スピードによる影響
夜尿症は親の育て方や本人の努力不足ではありません
「起こし方が足りないのでは」「本人の気が緩んでいるのでは」とご自身や子どもを責める必要は一切ありません。夜尿症は本人の意志でコントロールできるものではなく、体の機能発達や体質に起因します。叱ることでプレッシャーがかかると自律神経が乱れ、かえって悪化することもあります。焦らず体の成長を見守ることが改善への第一歩です。
漢方で考える夜尿症の原因
漢方医学では、体のバランスやエネルギー(気・血・水)の巡りから原因を探ります。
腎虚(じんきょ):成長や排尿をコントロールする「腎」の働きが未発達な状態
脾虚(ひきょ):胃腸が弱く体力を十分に作れないため、体の水分保持力が低下している
冷え:下半身やお腹が冷えることで膀胱の収縮機能が不安定になる
気虚(ききょ):持ち上げる力(固摂作用)が弱く、尿を体内に留めておけない
ストレス・緊張:気(エネルギー)の巡りが滞り、自律神経が乱れて夜間に排尿してしまう
夜尿症に用いられる代表的な漢方薬
子どもの体質や状態に合わせて処方を使い分けます。
| 処方名 | 体質や症状 |
| 小建中湯(しょうけんちゅうとう) | 虚弱体質で胃腸が弱く、お腹が冷えやすい |
| 桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう) | 神経が過敏で不安や緊張が強く、夢をよく見る |
| 八味地黄丸(はちみじおうがん) | 体が冷えやすく、成長や生体機能の発達が緩やか |
| 補中益気湯(ほちゅうえっきとう) | 体力不足で疲れやすく、全般的におとなしいタイプ |
※服用にあたっては専門家による体質チェックが必要です。

漢方薬はどのくらいで変化を感じる?
飲み始めて数週間で「夜尿の回数が減る」「ぐっすり眠れて朝まで漏れない日が増える」といった変化が見られるケースもあります。ただし、根本的な体質改善や成長のサポートには数ヶ月単位の服用が一般的です。一進一退を繰り返しながらも、徐々に体が整っていく過程をあたたかく見守りましょう。
夜尿症を改善するための生活習慣
ご家庭では「焦らせない・叱らない・比べない」を基本に、次のポイントを意識してみてください。
水分調節:夕食以降の水分摂取は控えめにし、日中にしっかり補給する
就寝前のトイレ:布団に入る直前に必ずトイレに行く習慣をつける
保温対策:特にお腹や足元を冷やさない服装・寝具を整える
便秘の改善:腸が膀胱を圧迫しないよう、食物繊維や水分で便通を整える
生活リズムの定着:早寝早起きで自律神経のバランスを整える
成功体験を増やす:失敗しても叱らず、成功した日はしっかり褒める
症例紹介|夜尿症が改善したケース
事例1:漢方薬で胃腸と体を温め、週7回からゼロへ(7歳・男の子)
昔から食が細く、お腹を壊しやすかったAくん。毎晩のように夜尿があり、本人も気にしていました。胃腸を補い体を温める漢方薬を服用開始。1ヶ月ほどでお腹の調子が整い、2ヶ月目には夜尿が週2〜3回に減少。半年後には完全に失敗がなくなり、体力もつき元気に勉強や運動へ取り組めるようになりました。
事例2:緊張が強いお子さん、漢方薬を服用し修学旅行を克服(10歳・女の子)
繊細で環境の変化に敏感なBちゃん。宿泊行事を前に「おねしょをしたらどうしよう」と不安が強まり夜尿が増加。気持ちを鎮め自律神経を整える漢方薬を処方しました。服用3週間ほどで夜も安心して眠れるようになり、不安が軽減。安心して修学旅行に出かけ、おねしょをすることもなく、楽しく過ごすことができました。
まとめ|夜尿症は体質と成長に合わせて整えることが大切
夜尿症は決して子どもの努力不足や親の育て方の問題ではなく、体質や体の成長スピード、自律神経の働きが大きく関係しています。漢方薬は、お子さま一人ひとりの「冷え」や「虚弱体質」といった根本の原因へアプローチし、心と体に負担をかけず優しく整えていくための心強い選択肢です。
ご家族だけで抱え込まずにまずはご相談ください。当店では、お子さまの体質や性格、日々の様子を丁寧にお伺いした上で、最適な漢方薬やご家庭でのケア方法をご提案いたします。
お子さまが自信を持って朝を迎えられるよう、私たちが一緒にサポートいたします。まずはお気軽にお問い合わせください。
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