12May
「生理が不規則で、なかなか妊娠できない」
「検査でPCOSと診断されたけれど、何から始めていいかわからない」
そんなお悩みを抱えていませんか?
PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)は、卵巣内で卵胞の成長が途中で止まり、排卵がスムーズに行われないことで妊娠が難しくなる症状です。不妊症の1〜2割を占めるともいわれ、若い世代でも増加傾向にあります。
放置すれば月経異常や妊娠の問題だけでなく、将来的な糖尿病リスクや子宮内膜の異常も懸念されるため、早めの対処が大切です。本記事では、PCOSの原因・症状から、漢方による体質改善の考え方、実際に妊娠に至った体験談、日常でできるセルフケアまで、詳しくご紹介します。
1.PCOSとは?妊娠と健康を気にする方へ知っておいてほしいこと
PCOS(polycystic ovary syndrome)とは多嚢胞性卵巣症候群の事で、卵巣の中に卵胞はあるが、卵胞の成長が途中で止まり、多数の卵胞が卵巣内にとどまってしまう状態です。
PCOSの特徴は生理不順、不正出血、無月経、などがあり、スムーズに排卵が行われないため、不妊症の割合の1~2割を占めると言われています。
また卵胞内に多数の卵がとどまる為、体外受精の時に多数の卵がとれることが多いのですが、PCOSの方はOHSS(卵巣過剰刺激症候群)になったり、一つ一つの卵胞の状態が良くない場合があります。
またPCOSを放置すると、子宮内膜増殖症や子宮体癌のリスクが高くなります。
2.PCOSの原因はなに?ほかに影響はあるのか知ろう
PCOSの原因はホルモンバランスの乱れによるものです。ひとつには男性ホルモンが高い事があげられます。そして脳から出るホルモンのLH,FSHが(生理開始5日目頃)通常LH<FSHですが、PCOSの方はLH>FSHとなる特徴があります。それにより卵胞が育ちにくく、いつまでも排卵しないという状態になります。
またPCOSの方は糖を分解する能力(耐糖能)が弱い方が多いと言われており、妊娠中も妊娠糖尿病のリスクが高く、将来糖尿病になるリスクが高くなる事もわかってきました。
3.PCOSの主な症状について
PCOSの方の特徴や症状はホルモンバランスの乱れから、無月経、生理不順、不正出血、などがあげられますが、男性ホルモンの過剰から、ニキビや、多毛、肥満といった状態になる方もありますが、PCOSであっても、ニキビや多毛、肥満といった症状は無いという方もいらっしゃいます。
4.PCOSの改善に向けた漢方からのアプローチ、考え方(気・血・水)
中医学では身体の構成要素を「気」「血」「水」に分けて考えます。
PCOSに漢方薬が効果が効果がある理由を漢方の仕組みから丁寧に解説します。
PCOSは、「お血」「痰湿」「気滞」が原因です。
「お血」簡単に言うと血流障害、血液の粘稠化。
「痰湿」はよどんだ水や老廃物。サラサラのオリモノが多いといった症状。
「気滞」気のめぐりが悪い状態で、イライラや、気分の落ち込み、憂鬱感など。
卵巣の周りや、卵巣内に「お血」や、「痰湿」がたまる事で、卵巣の膜が固くなり排卵しにくくなります。
また、「気滞」であるストレスは、脳から出る指令系のホルモンに誤作動を与え、LHやFSHがアンバランスとなる為、PCOSの悪化を招きます。
5.PCOSに有効な漢方の紹介
芎帰調血飲第一加減(きゅうきちょうけついんだいいちかげん)
活血剤、補血剤、理気剤がバランスよく配合されています。排卵障害や、排卵が遅れる方によい。
逍遙散(しょうようさん)
ストレスで生理不順や、PMSなどがある方に効果がある。活血剤と組み合わせて服用することが多い。
温胆湯(うんたんとう)
胃腸が弱く、ストレスに弱く不安感が強い方、痰湿を改善する働きがある。
シベリア霊芝
痰湿をとるはたらきがある。活血剤と組み合わせて服用することが多い。
※服用される方の状況にあわせ、組み合わせて服用いただく事もあります。
服用される場合は、専門の薬剤師にご相談ください。
6.PCOSに有効な生活習慣とセルフケア
日常生活でも実践できるアプローチ方法があるので、紹介していきます。
・食生活の改善
たんぱく質やビタミン、ミネラルを多く含む食事をとるようにしましょう。糖質をとり過ぎると、「痰湿」が進むため。糖質に偏らない食事習慣を心がける。間食はひかえて、たんぱく質やミネラルを多く含んだ食事を3食しっかりとるようにしましょう。
・適度な運動
適度な運動をすることは、血流改善になります。ウォーキングや軽いジョギングは下半身の筋肉を鍛えることができ、「お血」体質の改善につながります。
・ストレス管理
ストレスはPCOSの悪化の要因のひとつです。ストレスを受ける環境を遠ざけるようにしたり、ストレス解消の時間を作るように心がけましょう。
・良質な睡眠
良い卵子を育てる為には良質の睡眠をとる事が大切です。遅くまでネットを見ると、良質の睡眠がとりづらくなります。10時には布団に入り、携帯電話は見ないようにして、7〜8時間の睡眠を確保できるよう心がけましょう。
7.PCOSの改善事例
29歳
結婚して1年経過。妊娠に至らないため、病院で検査をしたら、PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)と左卵管閉塞と診断された。
月経周期は32日から47日と、排卵が遅い。生理痛もあり、オリモノが常時多い。不安感などもある。
漢方薬を服用開始して、一か月で、不安感や、イライラ、いつもあるオリモノも減ってきた。
月経周期も今までよりも正常になってきた。
漢方薬服用から2か月で自然妊娠されました。
28歳
もともと生理痛やPMSがひどかったため、結婚前はピルを数年服用していた。
結婚を機にピルの服用をやめたら、生理が来なくなってしまった。病院で検査をしたら、血液検査とエコーからPCOSと診断された。
クロミットやレトロゾールを処方され、卵が育って排卵することもあるが、卵胞が育たず、薬でリセットすることもある。
病院はお休みして漢方薬でPCOSを改善し、妊娠したいとご相談に来られた。
漢方薬服用から45日経過で自然妊娠されました。
8.PCOSの相談ならなごみ堂
不妊症でお悩みの方の中で、大きな割合を占めるPCOSです。特に最近は若い方のPCOSによる不妊症がとても増えているように思います。PCOSは漢方薬を服用することで、体質を改善し、妊娠しやすい体質へ導くことができます。PCOSは、血流が悪く、痰湿タイプという特徴があり、ストレスで気のめぐりが悪くなると(気滞)悪化する要因になります。
病院でPCOSという診断を受け、不妊治療を続けているが妊娠に至らないという方は、自分の体質を見直し、改善することをお勧めします。
漢方薬は、毎日自宅で服用することで、体質改善できます。
遠方の方は、お電話で詳しく症状や体質などをお伺いしできれば、全国へ配送できます。
PCOSでお悩みの方は、是非一度ご相談ください。
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