20Apr
健康診断で
「コレステロールが高いですね」
「中性脂肪に注意しましょう」
と言われて、不安になったことはありませんか。
脂質異常症は、自覚症状がほとんどないまま進みやすいため、つい後回しにされがちな状態です。しかし、放置することで動脈硬化が進み、将来的に心筋梗塞や脳梗塞などのリスクにつながる可能性があると考えられています。
この記事では、脂質異常症の原因や放置するリスク、西洋医学での治療、漢方で考える体質の特徴、生活習慣改善のポイントまで、初めての方にもわかりやすく解説します。
高脂血症(脂質異常症)を漢方薬で改善
健康診断でコレステロールや中性脂肪が高いと言われた経験はありませんか。
高脂血症(脂質異常症)は自覚症状がほとんどないため、気づくのが遅く、自覚症状がないため、軽く考えがちですが、放置すると動脈硬化が進み、将来的に心筋梗塞や、脳梗塞の要因となるリスクの高い状態です。
高脂血症(現在は脂質異常症)の定義
主な指標
LDLコレステロール140md/㎗以上
HDLコレステロール40md/㎗未満
中性脂肪150md/㎗以上
検査結果の数値はとても大切な指標ですが、その結果をうみ出している身体の中では何が起きているのでしょうか。
中医学ではこの数値結果となった要因に目を向け、「気血水」のバランスや五臓の働きから、身体全体の改善をはかります。

脂質異常症の原因|生活習慣と体質の関係
脂質異常症は一つの原因で起こるものではありません。
大きく関わるのが生活習慣です。脂質や糖質の過剰摂取が体内で消費しきれなくなると、中性脂肪やコレステロールとして蓄積されます。
次に運動不足も重要な要因です。身体を動かす機会が少なくなると、脂質や糖質がエネルギーとして消費されにくくなり、血液中に残りやすくなります。また筋肉量も低下してくるため、基礎代謝が低下し、脂質異常症を助長します。
ストレスが続くことで、自律神経やホルモンバランスが崩れ、過食や代謝異常を招きやすくなります。
更年期による女性ホルモンの減少はコレステロール値が上昇しやすくなることが知られています。
加えて遺伝的な要素も大きな要因です。
そして「同じ生活をしていても差が出る」という点です。同じ食事や運動をしているのに脂質異常症になる人とならない人がいます。
これは代謝や体質の違いによるもので、漢方ではこの違いを重視し、改善をはかります。
脂質異常症を放置するリスク
高脂血症は自覚症状がほとんどないため、「少しくらい高くても大丈夫」と思われがちですが、放置すると血管に少しずつ負担かかります。
血管が硬くなったり(動脈硬化)血管が狭くなります。これが進むと
心筋梗塞、狭心症のリスク、脳梗塞のリスクが高くなります。
ただし、すぐにこういった状態になるわけではないので、将来のリスクを下げるためにできることから初めて、今のうちから身体の状態を整えておくことが重要です。
西洋医学での治療とよくある悩み
西洋医学では血液中の脂質の数値をもとに診断し、薬物治療が行われます。
その際以下のような声をよく聞きます。
●スタチンなどの薬物療法に対しての抵抗感
●実際数値を下げる効果どれだけあるのか
●副作用への不安(筋肉痛・だるさなど)
●「数値は改善しても体調は変わらない」という声
●長期服用への心理的負担
薬物療法は有効な治療薬ではありますが、その一方で、なぜ脂質異常が起きたのかという体質の部分までは治療できないという事もあります。
漢方では体質や代謝の部分を重視し、整えていきます。病院での薬物療法と併用しながら、という事も可能です。
漢方で考える高脂血症の原因
漢方では身体の構成要素を(気 血 水)にわけて考えます。

高脂血症の場合は気血水の流れが悪くなり、バランスを崩し、以下のような状態と考えられます。
痰湿(たんしつ):組織間の水分代謝が低下し、身体全体の代謝が停滞し、体内に余分な老廃物やよどんだ水分が溜まった状態。
瘀血(おけつ):血流の滞り、血液の粘稠度増大、微小血管循環障害
気滞(きたい):ストレスがかかることで、自律神経のバランスが崩れ、代謝が低下する、または、交感神経が優位となり、血流が低下し、「瘀血」を引き起こす。
これらの症候は単独ではなく、
気滞→痰湿を生む
痰湿→瘀血を悪化させる
瘀血→高脂血症をさらに悪化させる
となり悪循環のループを生み出します。
漢方薬はバランスを整えることでこれらの体質を改善し、正常な状態に整えます
高脂血症に用いられる漢方薬の一例
温胆湯(うんたんとう)
痰湿タイプに用いられます。水分代謝が低下し、体が重だるい、気分がすっきりしないといった方におすすめしています。
女神散(にょしんさん)
気滞タイプに用いられます。ストレスによるイライラや過食傾向がみられる方に向いています。
環元清血飲(かんげんせいけついん)
瘀血タイプに用いられます。血流の滞りが気になる方におすすめしています。
これらの処方を組み合わせて服用いただく場合もあります。
服用を開始する際は、専門の薬剤師にご相談の上服用してください。
漢方薬はコレステロールを下げるのか?
「数値改善できるのか?」というご質問をよく頂きます。
漢方薬を服用開始し、数値が改善されたという方が実際多くいらっしゃいます。
漢方薬は脂質異常を「痰湿」や「瘀血」「気滞」といった身体のバランスの崩れの結果ととらえ、それらを改善する結果、数値も改善していきます。
数値がかなり高値で動脈硬化のリスクが高い方は、西洋医学での薬物との併用をお勧めします。
漢方薬は、数値だけでなくなぜその状態になったかを見直す良いきっかけになると思います。
漢方薬の効果が出るまでの期間
漢方薬の効果が出るまでの期間は症状や体質、患ってきた期間の長さによって違います。特に脂質異常のような体質にかかわるものは、3~6か月以上かけてゆっくり整えていくことが一般的です。
また生活改善も大きく影響するため、変化が表れるまでの期間は個人差があります。
脂質異常症を改善する生活習慣
脂質異常症は生活習慣の改善が肝となります。
◇食事改善
脂っこいものを控える
甘いものをとりすぎない
食べ過ぎない
高コレステロール食(洋菓子や、バターを多量に使ったもの)を控える。
◇有酸素運動
有酸素運動を習慣化(週に3~5回 1回30分程度)
◇体重管理
肥満傾向の方は、5パーセント減量を目指す。体重が減少することは、「痰湿」の量を減らすことと直結し、体質改善の効果を高める。
◇ストレスケア
ストレスから、甘いものやアルコールを摂ったり、過食傾向となり、痰湿を助長する。
◇睡眠の質
充分な睡眠をとることは、ストレス軽減や食欲増加の抑止となります。
まとめ|脂質異常症は漢方薬で体質から整えるという考え方
同じ高脂血症でも、その原因や身体の状態は人によって異なります。数値だけでなく体調や体質も含めて見直したい方は、漢方での改善をお勧めします。
生活習慣の改善だけではなかなか改善しない、数値だけでなく体質や体調面も整えたい、と感じている方は、お気軽にご相談ください。
今のうちに体質を整えておくことが、今後の病気の予防につながります。
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