28Oct
冷えが原因で発生するめまいに悩む方は意外と多く、特に女性に多い傾向があります。冷えは血行不良や水分代謝の滞りによって引き起こされ、体温の低下がさまざまな不調を招きます。本記事では、漢方の力で冷え性によるめまいを根本から改善する方法をご紹介します。体を温めてめまいの再発を防ぎ、快適な日常生活を取り戻しましょう。
Contents
1. 冷えによるめまいに悩んでいませんか?漢方で体を温めて根本から改善します。
冷え性が原因でめまいを発症している方は意外と多くいらっしゃいます。めまいは男性よりも女性に多いというのも冷え性が女性に圧倒的に多いのが、女性の方がめまいをおこしやすい要因と言えます。
冷えの原因は様々ですが、血行不良や、身体に水をためやすく、むくみやすい事も冷えの原因となります。筋肉が衰えると、熱の発生が低下し、冷えやむくみにつながります。また熱を発生させる身体のエネルギーが不足して、冷え性となる場合もあります。高齢の方で冷えがあり、加齢と共にめまいが発症したという方は、加齢によるエネルギーの低下、代謝の低下が原因です。
漢方薬で、これらの血行不良、水分代謝、身体のエネルギー不足を改善して、めまいの根本原因の冷えを改善して、めまいのおこらない体質にしていきます。
2. 冷えによるめまいの原因とは?血行不良と体温低下がめまいを引き起こすメカニズム
身体が冷えると、血液の粘性が上がり、血行が悪くなります。また身体が冷えることで血管が収縮し、さらに血流の悪化につながります。血行が悪くなるとさらに冷えが悪化し、悪循環となります。また身体の冷えは、ストレスとなるため、自律神経のバランスも崩れやすくなります。冷え性が慢性化することで、身体の機能低下となり、疲れや倦怠感から、めまいがさらに悪化します。
3. 漢方の考え方:冷えによるめまいを改善する「気・血・水」のバランス調整
東洋医学では、 身体の構成要素を 「気」「血」「水」に分けて考えます。 この 「気」「血」「水」のバランスが整っていることで身体の健康状態を保っています。
「気」 体の生命エネルギー の ようなもの
「血」や「水」 を巡らしたり体を温めたり 色々な外邪(ウイルスや病気)といったものから守る力です。気の不足を「気虚」と言います。気虚になると、冷えを感じたり疲れやすくなったり、細菌感染などにかかりやすくなります。気がうまく流れず滞った様態を「気滞」と言います。気滞になるとイライラしやすくなったり、交感神経が優位となる為、血管が収縮し血流悪化につながります。
「血」は身体を滋潤したり 栄養素を運んだり、 ホルモンのバランスに影響します
「血」の流れが悪い状態を「お血」と言い、「血」が不足した状態を「血虚」と言います。お血や血虚も冷えの原因になります。
「水」 は血液以外の液体を表します
「水」が滞った状態を「水滞」や「痰湿」といいます。水が身体の中で停滞してしまう事で、むくみやすくなり、むくみは冷えの原因になります。そしてたまった水が三半規管に過剰にたまる事で、めまいが発生します。
このように気血水のバランスがスムーズにとれなくなると、冷えを生じやすくなり、めまいをおこす原因になります。
「お血」「血虚」「気虚」「気滞」「水滞」
などの体質を「証」といい、その証により、漢方薬での改善処方が決まります。
「お血」の改善の漢方薬は「活血剤」
「血虚」の改善の漢方薬は「補血剤」
「気虚」の改善の漢方薬は「補気剤」
「気滞」の改善の漢方薬は「理気剤」
「水滞」の改善の漢方薬「利水剤」です。
また「気滞」や、「お血」、「水滞」などの要因は1つでも、気・血・水はお互いに、影響しあうため、気滞、お血、血虚などが同時に発生している方も多く、めまいやその他の症状を時間と共にこじらせてしまう原因となります。
4. 冷えによるめまいに効く漢方薬:症状別のおすすめ処方
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
「血虚」タイプの方で、血行不良や貧血が原因で冷えとめまいが起こる場合に効果的です。産前産後、授乳中の冷えやめまいなどにも、安心して服用できます。特に冷え性やむくみを伴う症状に適しています。
桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
「お血」タイプの方の血の巡りを改善する漢方薬で、冷えや月経不順、更年期障害、生理痛、頭痛を伴うめまいに有効です。特に冷えが原因の血行不良によるめまいに適しています。
補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
「気虚」タイプの改善、虚弱体質で体力が落ち、冷えが原因でめまいが生じる場合に効果的です。免疫力を高め、身体の回復をサポートします。
苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)
「水滞」タイプの方のめまいに効果があります。身体を温め、余分な水を身体から排出することで、回転性のめまいやふらつき、耳鳴り、動悸を伴う症状の改善に適していきます。
5. 漢方薬を使った冷えによるめまいの治療を始める際のポイント
自分の体質や症状に合った漢方薬を選ぶためには、専門家(漢方薬剤師や医師)に相談することが重要です。前述のように、自分の証がどのタイプなのかを見極め、その改善の為の漢方薬を服用することが大切です。
漢方薬の効果が現れるまでの期間は個人差があります。例えばめまいが発症して、一か月の方と、何年も経過している方では、改善するまでの期間は違ってきます。効果の出方が早い方だと、漢方薬服用開始から、一週間くらいで改善されることもあります。しかしそこで服用をやめてしまったら、まためまいを起こす可能性があります。体質改善を目指して長期間の服用がお勧めです。
漢方薬は生薬からできており、副作用が少なく、長期間服用しても安心です。穏やかに身体に作用して、身体の内側から、徐々に改善していきます。
6. 冷えを改善し、めまいを予防するための生活習慣と漢方の相乗効果
漢方薬を服用するとともに体を温める習慣がを取り入れることで、さらにめまい改善の効果が高まります。温かい食べ物や飲み物を摂る冷たい物の飲食は極力避ける。入浴はシャワーで済ませず、湯船にゆっくりつかるようにする。
規則正しい生活リズムが身体のバランスを保ち、自律神経を安定させるために重要です。十分な睡眠をとるようにしましょう。また適度な運動は血行を良くするため、冷えやめまいの改善につながります。
ストレス管理も冷えの改善に重要です。十分な睡眠は自律神経を整えるのに効果があります。またリラックスできる方法、例えば、瞑想や深呼吸ヨガなどを取り入れるようにしましょう。
7. 冷えによるめまいを漢方で根本から改善するメリット
漢方薬は根本からの体質改善につながります。体質改善することで、冷えやめまいの再発防止になります。
生薬から作られる漢方薬は、副作用が少なく、長期間安心して服用できます。
自分の体質に合った漢方薬を服用するためには、漢方薬専門の薬剤師に相談し、効果的にめまいや冷えの改善をしましょう。
8.まとめ
冷えが原因で発生するめまいは、漢方薬で根本からの体質改善を目指すことで、効果的に改善できます。冷えを改善するためには、漢方薬の服用だけでなく、日常生活で体を温める習慣を取り入れることも大切です。ストレス管理や適度な運動、温かい食事を意識し、規則正しい生活を送りましょう。体質改善を目指し、めまいを予防するためにも、ぜひ専門家に相談して自分に合った漢方薬を選び、冷えやめまいを克服してください。