30Dec
低気圧が近づくたびにめまいや頭痛、ふらつきといった症状に悩まされていませんか?これらの症状は、気象病と呼ばれる気圧変化に体が対応しきれないことから起こります。特に低気圧めまいは、日常生活に支障をきたし、外出や仕事が難しくなることも少なくありません。漢方薬は、自律神経の乱れや体内の水分バランスを整えることで、低気圧めまいを根本から改善する自然なアプローチを提供します。本記事では、低気圧めまいの原因、漢方薬の効果、そして生活習慣の見直しについて詳しくご紹介します。
Contents
1.もう苦しまない、漢方薬で改善できる低気圧めまい!
低気圧めまいの症状
低気圧が近づいたり、雨の前の日、台風などで気圧の変化が激しくなると、てきめんに、めまい、ふらつき、頭痛、吐き気、肩こり、むくみなどの症状が出る方がいらっしゃいます。最近では気象病ともいわれ、気象の変化に伴い症状がでたり、悪化する傾向にあります。
低気圧めまいの原因
低気圧が近づくと気圧の変化に伴い、身体の中も、陰圧となり、血管が拡張し、神経を刺激して、痛みや痺れが生じます。また水分が停滞しやすくなり、むくみやすくなったり、過剰な水分が内耳の三半規管にたまる事で、平衡感覚が障害され、めまいがおこりやすくなります。
また低気圧により自律神経が乱れやすくなると、セロトニンが不足し、めまいや頭痛などの症状が現れる要因となります。
漢方薬は、気圧変化による、自律神経の乱れを改善し、血管の収縮と拡張のバランスをとり、身体にたまった過剰な水分を排泄することで、低気圧によるめまいやその他の症状を改善することが可能です。
2.低気圧めまいに漢方が効く理由:漢方の仕組みから丁寧に解説
中医学では身体の構成要素を大きく
「気」「血」「水」に分けて考えます。
「気」は 体の生命エネルギー のようなもの。
「血」や「水」 を巡らしたり、体を温めたり 色々な外邪(ウイルスや病気)といったものから守る力です。気の不足を「気虚」と言います。気虚になると、「水」の流れが悪くなり、身体に水がたまり、疲れやすくなったり、免疫力が低下し細菌感染などにかかりやすくなります。気がうまく流れず滞った様態を「気滞」と言います。気滞になるとイライラしやすくなったり、交感神経が優位となる為、脳血流が低下し、めまいや吐き気の原因となります。
「血」は身体を滋潤したり栄養素を運んだり、 ホルモンのバランスに影響します。
「血」の流れが悪い状態を「お血」と言い、「血」が不足した状態を「血虚」と言います。お血や血虚は、気圧変化に伴う、めまいや頭痛、肩こりやその他の症状を誘発する要因となります。
「水」は 血液以外の液体を表します。
「水」が滞った状態を「水滞」や「痰湿」といいます。低気圧になると身体に水が停滞しやすくなります。過剰な水分が三半規管に過剰にたまる事で、めまいや吐き気が発生します。
このように気血水のバランスがスムーズにとれなくなると、めまいや吐き気の原因となります。
「お血」「血虚」「気虚」「気滞」「水滞」などの体質を「証」といい、その証により、漢方薬での改善処方が決まります。
「お血」の改善の漢方薬は「活血剤」
「血虚」の改善の漢方薬は「補血剤」
「気虚」の改善の漢方薬は「補気剤」
「気滞」の改善の漢方薬は「理気剤」
「水滞」の改善の漢方薬は「利水剤」です。
漢方の基本的な理論である「気・血・水」のバランスを整えることで気圧変化に伴うめまいや吐き気、などの症状を改善することができます。
3.低気圧めまいの症状別に効果を発揮する漢方薬と特徴
低気圧めまい(むくみや頭重感を伴うめまい):五苓散(ごれいさん)
特徴:むくみや頭重感、飲みすぎや食べ過ぎによる水分代謝の悪化が原因のめまいに効果的です。
低気圧めまい(ふわふわ):苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)
特徴:内耳の機能異常や、体内の水分代謝の不調によるめまいに使用されます。
低気圧めまい(頭痛や吐き気を伴うめまい):柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
特徴:ストレスや緊張、不安からくる自律神経の乱れに効果があります。
低気圧めまい(高血圧や高脂血症、不眠症などを伴うめまい):釣藤散(ちょうとうさん)
特徴:イライラや、肩こり、気圧変化で血圧上昇や、体調不良がおこりやすい方にこうかで。
4.効果を最大限発揮するための漢方処方と注意点
漢方薬は一般的には食前または、食間に服用しますが、胃が弱い方は、食後に服用されても構いません。できれば、ぬるま湯、またはお水で服用して下さい。
匂いなどが気になる方は、薬剤師にご相談ください。
オブラートに包むなど、いろいろな方法があります。
漢方薬と他の薬の飲み合わせは、基本的には問題ありませんが、ご心配な方は薬剤師にご相談ください。
漢方薬を服用開始してから、効果が表れるまでの期間は個人差があります。早い方ですと、一週間目くらいから効果を感じられると思います。症状が改善された後は、しばらくは予防的に漢方薬を服用されることをお勧めします。
5.自宅できる体質改善のすすめ
自律神経を整えるためのリラックス法・・・低気圧の変化によって自律神経が乱れると、めまいが起こりやすくなります。自律神経を整えるためのリラックス法を日常に取り入れることが重要です。
体を温める習慣をつける・・・冷えが原因で血行不良になり、低気圧によるめまいが悪化することがあります。日常生活で体を温める習慣を持つことが体質改善につながります。
バランスの良い食事と運動・・・体を冷やす食品を避け、血行を良くし、体を温める食材を積極的に摂ることが低気圧によるめまいの改善に繋がります。運動は血行を促進し、自律神経のバランスを整える効果があります。激しい運動は必要なく、軽めの運動でも効果的です。
6.漢方の疑問のあれこれを解決、FAQ
Q 雨の日がつづく、梅雨時期が不安です。どう過ごしたら良いですか?
A 飲み物は温かい飲み物を少しづつ飲むようにする。水分の過剰摂取はさける。充分な睡眠をとり、胃腸に優しい、食事をとるようにしましょう。軽い運動をして、発汗をうながし、余分な水分を身体から排出するようにしましょう。
Q 年齢の変化と関係はありますか
A 加齢により、身体全体の機能低下により、胃腸の機能が低下し、身体に水をためやすくなることで、三半規管に水分が停滞し、めまいが生じやすくなります。
Q 出産との関係はありますか
A 産後は身体の機能が低下するとともに血虚となります。さらに授乳などから血虚が進み、血流が悪くなり、めまいが生じやすくなります。
Q 運動はした方がいいですか?
A 軽く発汗する程度の運動はお勧めしますが、頭を大きく揺らすなど、頭位が急激に変化するような運動や動きは避けた方がいいです。
7.なごみ堂で解決した具体的な事例紹介
改善例 (男性)48歳
若い時から胃腸が弱かった。めまいがするようになったのは60歳を過ぎてから。
気圧の変動が激しい時や、仕事が忙しくなったり、ストレスがかかるとめまいがおきていた。
漢方薬を服用を開始し始めてから、低気圧や台風などがきてもめまいがしなくなった。
もともと弱かった胃腸の調子も良くなった。
改善例(女性)78歳
70代になってからめまいがするようになってきた。かかりつけ病院の医師からは、心臓からきていると言われているが、めまいがおこるのは、必ずお天気の悪い時や、季節の変わり目。
気圧変化でめまいがおこるという事から、耳の三半規管の障害ととらえ、利水剤や、熄風(そくふう)剤を服用いただきました。服用開始から、一か月経過で、お天気が悪い日でもめまいがおこらなくなりました。
なごみ堂の紹介
漢方薬なごみ堂は福岡県福岡市南区にある、漢方専門の薬局です。
めまいやメニエル氏病、良性発作性頭位めまい症、突発性難聴からのめまいなど、多岐にわたるめまいのご相談を受けております。
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8.まとめ
低気圧や気圧の変化に伴うめまいは、漢方薬を服用することで体質を根本から改善することで予防や改善することができます。
さらに、生活習慣の見直しや温かい食事の摂取など、日々のケアを心がけることで、気圧の変動による体調不良を防ぐことができます。漢方薬で自然な健康回復を目指し、快適な生活を取り戻しましょう。