13Jan
突然のめまいや動悸で不安を感じた経験はありませんか?通勤中や仕事中、またはリラックスしているはずの時にも症状が現れ、日常生活に支障をきたすことがあります。
原因が特定されず、検査結果に異常がない場合、「自律神経の乱れ」「ストレス」や「更年期障害」と診断されることも少なくありません。しかし、症状が続くと生活の質が低下し、さらなる不安を招いてしまいます。
漢方薬はめまいや動悸の根本原因にアプローチし、自律神経や血流、水分代謝を整えることで、体質改善を目指します。本記事では、めまいや動悸に効く漢方の仕組みや具体的な処方例、生活習慣の改善方法について詳しく解説します。
Contents
1.漢方でめまい・動悸を根本から断つ、漢方薬で体質を改善しよう
「通勤電車で突然めまい・動悸がして不安になった」
「運転中にめまいを感じて、止めて休憩した」など不安になったことはありませんか?
めまい、動悸の原因はいろいろ考えられます。
例えば、不整脈や狭心症、高血圧などの、心臓疾患、内耳の三半規管の障害から、メニエルや良性発作性頭位めまい症など、いろいろな要因が考えられますが、原因がわからず、検査では異常なしと診断を受け、
「自律神経でしょう・・・」「更年期障害ですね・・・」
と言われて、抗不安薬などを処方される方もいらっしゃると思います。
漢方薬でのめまいや動悸の改善の為の処方は、その原因によって違ってきます。
心臓疾患や血圧が要因の場合は、血流を改善する漢方薬、自律神経失調症や更年期障害が原因の場合は、ストレスを緩和する理気剤などの漢方薬、内耳の三半規管の障害が問題の場合は、水はけを良くし、三半規管のむくみをとり、平衡感覚を改善する利水剤などの漢方薬を服用することで、めまいや動機を改善します。
2.必見!めまい・動悸に効果がある理由、漢方薬の仕組みと考え方を学ぼう
東洋医学では、 身体の構成要素を 「気」「血」「水」に分けて考えます。 この 「気」「血」「水」のバランスが整っていることで体の健康状態を保っています。
「気」は 体の生命エネルギーのようなもの。
「血」や「水」 を巡らしたり体を温めたり 色々な外邪(ウイルスや病気)といったものから守る力です。「気虚」になると、疲れやすくなったり、息切れや動悸を誘引しやすくなります。また細菌感染などにかかりやすくなります。ストレスにより「気滞」になるとイライラしやすくなったり、交感神経が優位となる為、心拍数が上昇しめまいや動悸につながります。
「血」は身体を滋潤したり 栄養素を運んだり、 ホルモンのバランスを整える働きがあります。
「血」の流れが悪い状態を「お血」と言い、「血」が不足した状態を「血虚」と言います。お血や血虚になる事で、脳への血流が低下し、めまいや動悸をおこしやすくなります。
「水」は 血液以外の体にある液体を表します。
「水」が滞った状態を「水滞」や「痰湿」といいます。それが三半規管に過剰にたまる事で、めまいがおこります。身体を構成している物はほとんど水ですが、それがあるべきところに無く、偏在することで、体調不良がおこります。
例えば内耳の三半規管に偏在すれば、めまいがおこりますし、胃腸に偏在すれば、胃腸障害や、下痢、軟便などの症状がおこります。
漢方薬はこれらの「気・血・水」の流れを改善し自律神経のバランスを整える事で 身体を健康な状態へと導きます 。
「気滞」や、「お血」、「水滞」など原因は1つでも、気・血・水はお互いに、影響しあうため、気滞、お血、血虚などが同時に発生している方も多く、めまいやその他の症状を時間と共にこじらせてしまう要因となります。
自分の体質を「証」といい、その証により、漢方薬での改善処方が決まります。
「お血」の証なのか、「水滞」の証なのか、「気虚」の証なのかなどを見極めることで、改善の為の漢方薬が違ってきますので、漢方薬を服用される際は、漢方薬専門の薬剤師に相談されることをお勧めします。
3.めまい・動悸の症状別の具体的な処方例
苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)
立ち眩み、動悸、めまい、メニエルなど、耳鳴りがあり、胃腸が弱く、あまり体力がない方。
柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
精神不安があって動悸、めまい、不眠などを伴い、血圧が高い方。
黄連解毒湯(おうれんげどくとう)
のぼせ気味でイライラしやすく、めまいや動悸のある方。
炙甘草湯(しゃかんぞうとう)
不整脈や期外収縮などから、動悸やめまいのある方。
半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)
胃腸虚弱で、めまい、動悸、ふらきがあり、身体の冷えを伴う方。
4.効果を最大化するための漢方服用の注意点
自分に合った漢方薬を選ぶためには、自分の体質を知る事が大切です。現在の症状以外にも、体質や、どんな時に症状が悪化するか、どんな時に好転するかなど詳しく問診する事で自分の体質が「水滞」なのか、「お血」なのか、「気滞」なのか
または、お血と、気滞が組み合わさって、めまいや動悸の症状が出ているのか、等を見極め、その改善の為の漢方薬を服用することが大切です。
場合によっては処方を組み合わせて服用いただく事もあります。
めまいや動悸の改善は早い方だと、漢方薬の服用開始から1週間で見られることもあります。症状に変化が出た場合は、処方を随時変更した方が良い時もあります。そのため、漢方専門の薬剤師に相談しながら服用することをお勧めします。
漢方薬は植物性の生薬からできており、副作用の心配が少なく、長期間安心して服用できます。
5.日常生活からできること、相乗効果で症状緩和のすすめ
ストレスのかからない生活習慣を心がけることが大切です。
身体を温める生活や食事をとるようにしましょう。お風呂にゆっくりつかったり、身体を温める、食べ物や飲み物をとると、気持ちがリラックスして、血流が良くなります。血流が良くなると、酸素供給が改善され、めまいの改善につながります。身体を冷やす食べ物や飲み物は、消化管内に水をためやすくなり、胃腸障害や、めまいを誘発する原因となります。
軽い運動を取り入れストレスを上手く発散するようにしましょう。頭を動かす運動はめまいを誘発する可能性があるので、ウォーキングやストレッチヨガなどで
身体と心をリラックスさせることが、めまいや動悸の改善につながります。
6.診断されないこともあるめまい・動悸のFAQ
Q病院から血圧の薬や、コレステロールの薬を処方されているが、併用しても大丈夫ですか。
A病院で処方された薬と漢方薬の併用は問題ありません。念のため、薬の名前を薬剤師にお伝えください。
Qめまいや動悸が1年前より続いており、心配だが検査しても異常なし。
何が要因なのか教えてほしい。
A自律神経のアンバランスや三半規管の障害が考えられます。漢方薬で自律神経のバランスを整え、三半規管のリンパの流れを改善する漢方薬を服用することで、改善されます。
Q貧血で動悸めまいがでるが、運動できる方法を知りたい。
Aヨガやストレッチなど、身体をゆっくり動かす運動が良いです。
Q病院で異常なし、薬もなしで困っている。漢方薬局で相談していいですか。
A検査で異常なしであっても、くわしく症状や体質を伺う事で、何が原因かが見えてきます。異常なしの方こそ漢方薬での改善が見込めます。
7.なごみ堂で改善した事例
改善例29歳男性
一年前より、仕事のストレスで、めまい、動悸、不眠、頭痛などの症状が出るようになった。
体調悪化の為、休職している。
心療内科で抗うつ剤や、睡眠導入剤を処方されたが、気分がすっきりすることはなく、症状の改善も見られない。
漢方薬服用後の状態
睡眠導入剤を服用しなくても寝れるようになった。めまいや、動悸、頭痛もほとんど出なくなった。
漢方薬服用から1か月で症状はかなり改善され、服用から2か月経過したところで復職することができた。
改善例78歳女性
5年前よりめまい、ふらつき、動悸の症状が続いている。
血圧が高く、以前に脳梗塞を起こしている。血圧が高く、病院で降圧剤や、血液をサラサラにする薬が出ている。病院では不整脈から来ていると言われている。病院の薬を飲んでいるが、めまいや動悸は、改善されない。
漢方薬服用後の状態
漢方薬を服用して一か月経過で、めまいやふらつき、動悸がなくなった。一人暮らしで、出かけるのも不安だったが、今は外出も不安なくできるようになった。
8.まとめ、めまい・動悸に効く漢方
めまいや動悸でお悩みの方は意外と多いのではないでしょうか。
病院で薬を飲んでも、すっきり治らない。不安だけれども、もう治らないとあきらめていませんか?
漢方薬を服用後
「長年のめまいや動悸が漢方薬で、早く改善してびっくりした」
「もっと早く飲めばよかった」というお声を聴くと、もっと多くの方に、漢方薬を活用してほしいと思います。
めまいや動悸は漢方薬の得意とする症状です。
お悩みの症状を詳しくお聞かせください。必ず、めまいや動悸、その他の症状を改善してくれる漢方薬が見つかります。
不快な症状を改善して、心身共に健康な身体を取り戻しましょう。
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