9Jun
「一人目はすぐに授かったのに、なぜか二人目ができない…」
このような「第二子不妊」のお悩みを抱える方が、近年とても増えています。兄弟をつくってあげたいと思っても、妊娠に至らず心配や焦りが募るというご相談を多くいただきます。
その背景には、第一子妊娠時よりも進んだ加齢、出産・授乳による身体の消耗、育児・家事・仕事によるストレスや疲労、生活リズムの変化など、さまざまな要因が関係しています。
漢方薬では、こうした身体の内側からくる不調に対し、「腎虚」や「気血不足」といった体質の乱れを整えることで、妊娠しやすい身体へ導いていきます。
この記事では、第二子不妊の原因と漢方薬での改善アプローチ、実際の妊娠体験談、セルフケアのポイントまで詳しく解説します。
1.第二子不妊に悩む方へ、福岡の漢方薬局で体質改善を
2人目がなかなか授かれず、悩んでいる。兄弟にしてあげたいのに、、、。そういった方々がおられます。第一子は順調に授かったものの、第二子はなかなか授からないという声を多く聞きます。
その原因は以下のようなことがあげられます。
◆夫婦ともに第一子の時より年齢が上り,男女共に生殖機能が低下している事。
◆出産、授乳、育児などで、身体が消耗されている事。
◆子育てや仕事や家事など、日常生活が変化し、妊活に時間を割くことが出来ないこと。
またそのため生じるストレス。
◆忙しさにおわれ、排卵時期に合わせた、タイミングがなかなか取れないこと。
◆第一子出産の時に帝王切開や子宮内感染により、癒着などのトラブル。
このように第二子不妊となる要因は、加齢による生殖機能の低下や、出産授乳による、貧血や身体の消耗やストレスなどが考えられます。
これらの要因を漢方薬で改善していく事で妊娠しやすい身体づくりをしていきます。
2.第二子不妊の原因は?漢方薬の視点から解説
第二子不妊の改善ポイントは腎虚と気血不足の改善です。
※中医学では人間の身体の機能を五臓(肝、心、脾、肺、腎)の五臓に分けて考えます。
そのうちの腎は、成長、発育、老化をつかさどり、ホルモンや、生殖に影響します。
そのため加齢により腎虚になると生殖能力の低下が男女ともに進んでいきます。
女性は7の倍数で身体が変化し、7×2(14歳)で初潮を迎え、7×3(21歳)でホルモンが成長し、7×4(28歳)で成熟し、7×5(35歳)以降からは腎の衰えが始まり、腎虚が進み始めます。
腎は成長過程で、成熟期を迎え、そして35歳を過ぎたころから、徐々に力が弱くなっていき、腎虚となり、それと共に卵巣機能も低下していきます。
出典元:PURA VIDA
腎虚を改善する漢方薬は補腎剤です。
補腎剤には動物生薬や、植物性の補腎剤など、いろいろな種類があります。年齢や、月経周期、オリモノの状態によって、改善の為の補腎剤が違ってきます。自分にあった補腎の漢方薬を服用するようにしましょう。
※また中医学では身体の構成要素を、気血水に分けて考えます。
第一子出産後の身体の変化は女性にとって大きな変化と言えます。
妊娠、出産、授乳は、気血不足となり、
「気血両虚」の状態になります。
気血が不足すると、子宮や卵巣に充分な血液が廻らなくなり、卵子の成長に支障をきたしたり、子宮の着床環境を悪化させます。
漢方薬で気血を補う事で、妊娠しやすい身体づくりをしていきます。
3.第二子不妊に使われる代表的な漢方薬は?
帰脾湯(きひとう)
気や血を補う気血双補剤。育児による肉体の疲労や、精神疲労に効果があります。
婦宝当帰膠(ふほうとうこきこう)
妊娠、出産、授乳などで血が消耗し、貧血や、倦怠感がある方に適しています。
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
血虚・冷え・むくみ体質。卵巣・子宮の血流を改善していきます。
八味地黄丸(はちみじおうがん)
加齢・体力低下・冷え性、生理不順などが気になる方に適しています。
桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
月経痛・塊・子宮内の血流改善、癒着などのトラブルがある方に適しています。
加味逍遙散(かみしょうようさん)
育児や仕事のストレスによるホルモンバランスの乱れに効果があります。
その他、亀板、鹿茸などの動物生薬なども組み合わせて服用することで効果が上がります。
※服用の際は専門の薬剤師にご相談ください。
4.漢方薬で第二子を授かれた実例
34歳
第一子を出産後3年経過し、妊娠しないため婦人科で検査をしたところ、黄体ホルモンの値が低いと言われた。
タイミング療法ののち、人工授精を3回したが妊娠には至らず。
育児や仕事のストレスで、常時イライラし、倦怠感がある。
漢方薬で体調を整え妊活をしたいとの事でご相談に来られた。
漢方薬は補腎剤や気血双補剤を服用いただいた。漢方薬服用から一か月で、イライラや倦怠感が軽減された。その後自然妊娠されました。
38歳
二人目不妊で不妊専門クリニックに通い、人工授精5回、体外受精で移植を5回したが、4回は陰性判定。一度妊娠したが稽留流産。
流産手術後から内膜が薄くなってしまい、治療方法は無いと言われている。
漢方薬で体調を整え、再度体外受精にのぞみたいとご相談に来られた。
漢方薬を服用し、身体のだるさやイライラが軽減した。生理の量も増え、月経血の塊も減って綺麗な色になってきた。
服用開始から3か月で採卵し、良好胚を凍結できた。
採卵後2か月あけて移植する予定でしたが、移植予定の前の周期で自然妊娠され、無事に元気な赤ちゃんを出産されました。
5.第二子不妊を改善するためにできるセルフケア
◆冷え対策と温活
身体が冷えると血流が悪化し、卵巣や子宮への栄養供給が低下します。
白湯を飲む、冷たい飲み物や食べ物は少しづつ食べる、腹巻をしてお腹を冷やさない、お風呂はシャワーで済ませず、ゆっくり湯船につかるようにしましょう。
◆栄養バランスを整えた食事
麺類やパンなど、糖質に偏った食事は避け、鉄分・たんぱく質・ビタミン、ミネラルを多く含んだ食事をとる。
◆コミュニケーション
子供がいるとつい子供中心の日々になりがちですが、夫婦でのコミュニケーションをとるように心がける。
◆睡眠の質を上げる
7~8時間の睡眠時間を確保するようにしましょう。
◆日常に軽い運動をとり入れる
自律神経の安定や血流改善にに軽い運動やストレッチなどを日常生活に取り入れましょう。
6.漢方の注意点とおすすめの相談先
第二子不妊の原因は前述のように様々です。
体質や生理の状況、卵巣機能の状態によって、効果のある漢方薬は違ってきます。
効果的に漢方薬を服用するためには、体質に合った処方を服用することが大切です。
専門の薬剤師にご相談の上服用することをお勧めします。
7.まとめ
第一子を妊娠、出産後、懸命に育児や家事、仕事をこなし、自分の身体は二の次にして、頑張って来られた方が多いと思います。産後、早い時期から仕事に復帰する方も多く、産後の体調不良を抱えたまま、復職されるというケースも少なからずあります。
その後第二子を希望した時、身体の疲弊や不調からなかなか授からないといったご相談が多くあります。第二子不妊は第一子出産後からの気血不足や加齢による腎虚から生殖能力の低下が要因です。
漢方薬は自然由来の生薬から出来ており副作用が少なく、長期間安心して服用いただけます。気血を補い、補腎していく事で体質を改善し、妊娠しやすい身体へと導きます。自律神経やホルモンのバランスが整う事は日常の疲れや、イライラ等も改善にもつながります。病院での治療と並行して、漢方薬を服用することもできます。
漢方薬は自宅で朝晩服用することで、体質改善が可能です。
一人で悩まず、お気軽ご相談ください。(TEL092-554-8770)
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